感じることを我慢していませんか? 「感情を押し殺す」ことの落とし穴
仕事や家庭、友人関係の中で、自分の本当の気持ちを抑えて生活していませんか?
「ここで怒ったら面倒になりそう」「涙を見せたら弱いと思われるかも」そんなふうに、私たちは小さな我慢を積み重ねてしまうことがありますよね。
嫌なことがあっても笑顔でやり過ごしたり、悲しさや寂しさを隠して「大丈夫」と言ったり。本当はもう限界なのに、人前で「平気なフリ」をしてしまう方も多いのではないでしょうか。
でも、感情を押し殺すことは一見、その場をうまくやり過ごすための「大人な対応」に思えるかもしれませんが、実は心や身体にさまざまな悪影響をもたらすことがあるんです。
この記事では、感情を抑え込むことで生じるデメリットや、その裏側にある心理についてわかりやすく解説します。さらに、毎日を少しでも楽に過ごすための実践的なヒントもお届けしますので、「私もそうかも」と思った方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

なぜ感情を押し殺してしまうのか? その背景と心理
人間関係や社会環境からくる「我慢グセ」
感情を押し殺してしまう理由は、人それぞれさまざまですが、多くの場合は「周りの期待」や「空気を読む」ことから来ていることが多いです。
たとえば——
・会社や学校のルールを守らなきゃと思うあまり、本音を言いづらくなる
・家庭や職場で「優しい人」「できる人」と思われたいから、弱みや怒りを見せられない
・「自分が頑張ればうまくいく」と思い込み、つい自分の感情を後回しにする
こんなふうに、“いい人でいなきゃ”“周りに迷惑をかけたくない”という気持ちが強い方ほど、無意識のうちに感情を押し殺してしまいがちです。
日本社会ならではの「感情の抑制」文化
また、日本は「和を重んじる」文化が強いため、みんなの調和を壊さないように自分の感情を出さないことが美徳とされることもあります。
たとえばお葬式で涙をこらえたり、飲み会で上司の言葉に本当はイラっとしてもニコニコしたり。他人とのトラブルを避けるため、一時的にはとても便利な方法ですが、長い目で見ると大きなストレスとなって積み重なっていくんです。
「弱みを見せたくない」完璧主義な気持ち
「ちゃんとしなきゃ」「みんなに迷惑かけちゃいけない」——そんな完璧主義な思いがある方も、つい感情を押し殺してしまうものです。
ですが、人間はロボットではありません。
ネガティブな気持ちが生まれるのは決して悪いことではないんですよ。

感情を押し殺すことで起こる5つのデメリット
1. 心のエネルギーが消耗してしまう
悲しいのに笑顔でごまかす、怒りをグッと堪える——こんなことを繰り返していると、心がすり減って「なんだか疲れる」「やる気が出ない」と感じるようになります。
これは、感情を押し殺すことで本来発散されるはずのエネルギーが内側に溜まって、自分の中で消耗されているサインです。
特に気を使いすぎる人ほど、慢性的な倦怠感や虚しさを感じたり、「自分らしさ」がよく分からなくなることもありますよね。
2. ストレスから心身の不調に繋がる
感情を抑え続けるとストレスが解消できず、自律神経のバランスが崩れてしまうことも……。
・よく眠れない
・頭痛や腹痛がよく起きる
・突然涙が出て止まらない
こうした身体の不調も、実は「抑えすぎ」が原因のことが少なくありません。
3. 人間関係がぎくしゃくしてしまうことも
本当は嫌なことを我慢しているのに、言えずにため込んでしまうと、「相手が分かってくれない」「どうせ私のことなんて」と不満が募ってしまうものです。
小さなわだかまりが積み重なり、急に爆発してしまったり、逆に全く自分を出せなくなって孤独を感じたりすることも……。
これがきっかけで大切な人との関係が悪化してしまうのは悲しいですよね。
4. 感情の「鈍さ」「麻痺」に繋がることも
「我慢グセ」が習慣になると、自分の心の声を聞くこと自体が難しくなってしまうかもしれません。
「何が好きなのか分からない」「嬉しいのか悔しいのか自分でもはっきりしない」——そんなふうに、だんだん自分の感情が分からなくなってしまうと、生きづらさを感じやすくなります。
5. 重大な心の病(うつ・適応障害など)につながる危険性
感情の抑圧が長く続いてしまうと、不眠、うつ、適応障害など、深刻なメンタル疾患を引き起こすこともあり得ます。
それだけ感情のエネルギーは私たちの心身に大きな影響を持っているんですね。

感情とどう付き合う? 我慢しすぎないための実践的ヒント
まずは「どんな気持ち?」と自分に問いかけてみましょう
感情を押し殺してしまいがちな方は、まず「私は今、どんな気持ち?」と自分に話しかける時間を作ってみてください。
書き出してみるのもおすすめです。
・「本当は悔しかった」
・「さみしかった」
そんな素直な気持ちを否定しないで、「私によく頑張ってるね」と自分に寄り添ってあげましょう。
小さな発散・誰かに話すことから始めてみる
いきなり「全部本音で話す」のはハードルが高いかもしれません。
そんな時は信頼できる友達や、第三者のカウンセラーなどに少しずつ自分の気持ちを話してみるのはいかがでしょうか。
また、運動や趣味で感情を発散したり、お風呂の中でこっそり泣いてみるのも大切なセルフケアです。
「我慢しなくても大丈夫なんだ」と少しずつ体感していくことが、長い目で見た心の健康の第一歩になりますよ。
嫌なことは「イヤ」と言っていい
小さなことでいいので、少しでも「イヤだな」と思った時は勇気を出して伝えてみましょう。
たとえば「今日は疲れてるからごめんね」「これは今できない」と言ってみるだけでも、あなたの心は少しずつ楽になっていきます。
自分の感情を大切にすることは、わがままでも弱さでもありません。
あなたの人生をより豊かにするための、とても大切な力なのです。
もし「もう限界」と感じたら
感情を押し殺し続けて「何も感じなくなった」「何かおかしい」と思った時は、我慢せずに専門の医療機関やカウンセラーに相談してくださいね。
あなたの心の健康は何よりも大切です。
助けを求めることは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろあなたらしい毎日を取り戻すための、第一歩なのですから。
感情を押し殺して生きることは、とてもつらいことですよね。
でもあなたは決して一人ではありません。
たくさんの人が同じ悩みを抱え、少しずつ自分らしく生きるための工夫をしています。
どうか「今日から少しずつ、自分の気持ちを大事にしてあげる」——そんな小さな第一歩を踏み出してみてくださいね。
あなたの心が少しでも軽くなることを、心から願っています。
