朝が憂鬱になってしまう理由——「なんで毎朝、気分が重いの?」
朝、目覚ましが鳴ってもなかなか起き上がれない。「あと5分…」とつい二度寝してしまう。ふとんのなかで、今日のことを考えると何となく不安や気だるさが押し寄せてくる——そんな朝、あなたにもあるかもしれません。
「いつから朝が苦手になったんだろう」「今日も頑張らなきゃと思うのに体が動かない」…共感してくださる方も多いのではないでしょうか。
でも、それは決してあなただけのことではありません。多くの人が、季節の変わり目、忙しい毎日、プレッシャーや不安の多い現代社会の中で、朝を迎えることを負担に感じているものです。
ではなぜ、朝は気分が重くなりやすいのでしょうか? ここでは、「朝がつらい」気持ちに隠れている心理的な仕組みや背景を一緒に考えてみましょう。
私たちの心と体にとっての「朝」とは
朝は、心も体もリセットされる大切な時間帯です。しかし人間の体内時計は、ストレスや生活習慣などちょっとしたことでもズレやすい繊細なもの。
睡眠の質が悪いと、起き抜けの頭はぼんやりしがち。心のモヤモヤやプレッシャーが「また今日も始まるんだ…」という重さに拍車をかけてしまいます。
さらに、朝は自律神経が切り替わる時間帯でもあり、心身への刺激も大きいタイミングです。この切り替わりがうまくいかないと、イライラしたり、無気力になったりしやすくなります。
現代人特有の「朝ストレス」とは?
最近では「SNSで朝から情報がどっと流れ込む」「メールやLINEの着信が睡眠の妨げになる」といった現代ならではの朝ストレスも増えています。
また、リモートワークやシフト勤務の普及で、朝の始まり方が人それぞれ。自分のリズムがつかみにくい、オンとオフの切り替えが難しい、と感じている方も多いかもしれません。
「朝が憂鬱」は自分を責める必要なし!
朝がつらいのは、あなたの意志が弱いからでも、性格がだらしないからでもありません。心と体のリズムや、現代社会の状況が影響している自然な現象なんです。
大切なのは、「朝はこんなふうに感じやすいものだ」と知っておくことと、無理せず自分なりの対策を見つけていくこと。ここからは、そんなあなたのために、メンタルヘルスの観点からおすすめする朝の簡単習慣を3つご紹介していきますね。

心地よい朝をつくる——簡単メンタルヘルス習慣その1
「ベッドの中でできる深呼吸と小さなストレッチ」
朝起きるのがつらいとき、無理にがばっと飛び起きようとすると、かえって心と体に負担がかかることもあります。まずはベッドの中でできる、とてもシンプルな“準備運動”から始めてみましょう。
「今ここ」を感じて、自律神経を整える
起床直後は、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)のバランスがまだ安定していません。そのため、いきなり動き出すと、体も心もびっくりしてしまいます。
こんな方法がおすすめですよ。
- 目を閉じて、ゆっくり鼻から大きく息を吸い、お腹をふくらませる
- 口から細く長く息をはき、お腹を元にもどす
- これを3~5回くり返す
プチ・ストレッチで体温を上げてみよう
深呼吸と合わせて、手足を軽くグーパ―してみたり、仰向けで両腕を頭上に伸ばしたり。その日の体調や気分に合わせて「気持ちいいな」と思える簡単な動きを取り入れてみてください。「体が動き始めた」「今日も一歩を踏み出せた」と、小さな達成感も感じやすくなります。
科学的な根拠もあります
呼吸法やストレッチは、自律神経を整えて血流を促す効果が証明されています。リラックスホルモンであるセロトニンも分泌されやすくなるので、気分の落ち込みや不安を和らげ、心地よく目覚める助けになってくれますよ。

前向きな気分を作る——簡単メンタルヘルス習慣その2
「朝日と朝の音を感じる」
朝、カーテン越しの光やベランダの空気にちょっとだけ意識を向けてみませんか?たったこれだけで、気持ちの切り替えがとてもラクになるんです。
「体内時計」をリセットする朝日パワー
太陽の光には、体内時計をリセットし、目覚めを促す働きがあります。光を浴びることで、脳内のセロトニンが分泌され、気分が前向きになる仕組みです。
たとえば……
- 寝ぼけたままでもカーテンを少し開け、自然光を浴びる
- 窓際で1~2分深呼吸する
- ベランダや玄関先に一歩でて、外の空気に触れてみる
ほんの数分でOKです。雨や曇りの日でも、外の空気や大気の明るさを感じるだけで変わってきますよ。
「朝の音」に耳を澄ませるだけでもOK
小鳥のさえずりや生活音、静けさ…朝ならではの音に耳を澄ませてみましょう。「今、朝がきたんだ」という実感が心にもたらされ、頭が自然と“今日モード”に切り替わりやすくなります。
スマホやニュースより“自分を感じる時間”を
朝起きてすぐスマホを見る習慣はありませんか?ついSNSやメールをチェックしてしまう…でも、それが逆に脳や心をざわつかせてしまいがちです。
まずは1分でも「自分のための静かな時間」を作ってみてください。ささいなように感じますが、こうした“自分を感じる”体験が、1日全体のストレス耐性や前向きな気持ちにじわじわ効いてくるものですよ。
自分を大切にする——簡単メンタルヘルス習慣その3
「“ありがとう”と自分に声をかける」
忙しい朝ほど、「やらなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」と自分にプレッシャーを与えてしまいますよね。そんなときこそ、自分自身への“労いの言葉”や小さな感謝を朝の習慣にしてみませんか。
ポジティブな自己対話のすすめ
たとえば、「今日も起きてえらいね」「昨日まで頑張ってた自分、ありがとう」など、ほんの短い言葉でかまいません。朝、自分にやさしい言葉をかけてあげるだけで、その日の自己評価やストレスの感じ方が変わってきます。
これは自己肯定感やセルフ・コンパッション(自分への思いやり)を育てるナチュラルな方法。特に心がもやもやしがちだったり、緊張しやすい方にはとても効果的ですよ。
心理学的な背景——なぜ効くの?
ポジティブな声かけには、脳内のストレスホルモンを減らし、心を落ち着かせる効果があるとされています。また、「自分を応援する」気持ちが行動力や創造力の土台となり、1日のパフォーマンス向上にもつながります。
「ありがとう」を口に出せない時は…
気分がどうしても乗らない朝、「ありがとう」や「大丈夫」と自分を励ます言葉すら言いたくない…そんな日もありますよね。
そんなときは、「朝ごはん食べてえらい」「歯を磨けてすごい」など、どんなに小さなことでもOK。結果よりも、“行動できた”という事実に目を向けることが、心のセルフケアの第一歩です。
「比べない」——自分のペースを大切に
SNSや周囲の“キラキラ朝活”を見て焦る…そんな時も、自分のペースで、できる範囲のことだけやればいいんです。「今日もよくやってるよ」「無理しなくてOK」と、そっと寄り添う気持ちを自分に向けてあげましょう。

毎日の積み重ねが、やがて大きな自信に——今日から始める“小さな朝習慣”のススメ
ここまで、心地よい朝を作るための簡単なメンタルヘルス習慣を3つご紹介してきました。いかがでしょうか?「これならできそう」「全部は無理でも、一つだけやってみようかな」と感じてもらえていたら、とても嬉しいです。
習慣化のコツ——100点を目指さなくて大丈夫
朝の習慣は、毎日完璧にやることが大切なのではありません。
“できる日”も“気分が乗らない日”も、どちらもOK。やってみた自分を認めてあげること、例えば「今日は深呼吸だけやれた」「昨日よりちょっとだけ朝日を感じられた」…そんな小さな積み重ねが、やがてあなたの心をやさしく守ってくれるはずです。
共感と寄り添い——どんな朝でも、あなたは「十分がんばっている」
朝がつらいのは、決して「あなただけ」ではありません。不安やモヤモヤがあること、時々やる気を失ってしまう自分を責めすぎないでください。
シンプルな習慣を続けることで、少しずつ「自分の心地よいリズム」が見つかっていきます。どんなペースでも、一歩踏み出せた自分をぜひほめてあげてくださいね。
今日もあなたが、心地よい朝を迎えられますように——あなたの新しい1日が、優しさに満ちたものになりますよう、心から応援しています。
